愛知県尾張旭市 新井会計のマーケティング・ブログ。

マーケティングとサッカーをこよなく愛する税理士のブログです。

2008年05月

船場吉兆の廃業と「のれん」

船場吉兆が廃業しました。

社長がその原因を記者会見で問われたときに「のれんにあぐらをかいていました」と答えました。

のれん=ブランドです。

ブランドは資産です。

ただし、普通、貸借対照表上に掲載されている資産科目は、いかにその価値が下落してもゼロになることはありません。しかし、ブランドという資産は一夜にしてゼロになったり、下手をすればマイナス(負債)になったりもします(M&Aのために、会社の値段を計算する時などは明らかです)。
そこが、他の資産と異なるところです。

船場吉兆は先代が築きあげた「吉兆」ブランドを利用して事業をおこなってきました。しかし、度重なる不祥事の発覚でそのせっかくの「吉兆」ブランドの価値を下げてしまい、逆にそのブランドがあるが故に廃業に追い込まれました。

さらに、他の「吉兆」グループの会社も風評被害を受けたことにより、ブランド価値を下げてしまい、売上が減少したということです。
逆にいうなれば、他の「吉兆」は、船場吉兆の不祥事発覚後、なぜ積極的にブランド価値を下げない努力をしなかったのかが不思議でなりません。
これも経営者としては怠慢です。
経営者の能力はイケイケの時ではなく、逆境の時にわかります。

船場吉兆が廃業した今、気兼ねすることとは何もないし、積極的にブランド価値を下げない努力をするべきです。そうでなければ、引きずられて業績悪化→廃業ということにもなりかねません。

ブランド力で事業をおこなっている企業は、ブランド力を維持する、向上する努力をを忘れてはならないのです。

新井会計事務所

値ごろ感と価格設定

価格設定の構成要素は、費用、競争、需要(値ごろ感・市場規模)の3つです。


昨今、このうち費用が原材料の高騰が原因で上がる傾向にあり、それを、価格に転嫁する動きが各企業にあります。

怖いのは、「値上げをすると売れなくなるのではないか」ということです。

事実として、たとえば、1月に値上げした、日清のカップヌードルは、定価ベースで155円→170円に値上げしました。また、スーパーの特売にかかる場合には100円を切る価格だったものが、現在は120円ぐらいになっています。

この結果、カップヌードル全体のシェアは47.4%→22.5%に大幅にダウンしました。(ただし、日清は新製品の投入などで日清のシェアは微減にとどまっています=これが日清のマーケティング力の優れたところです)


値上げをする場合に、他社の競争と需要をどのように考えるかということがあります。これを読み違えると売上が急速に落ちる可能性があります。

カップヌードルの場合は、大手スーパーで並んでいるPB商品との競争関係と、消費者の持っているカップめんの値ごろ感ではないかと推察されます。

値ごろ感とは、企業から提示された商品の価値について、消費者が高いか安いかということを判断するための、消費者自身がもつ尺度ということです。

カップめん全体に売上の推移がよくわからないので、はっきりしたことはいえませんが、大きな原因として、特売での実売価格が100円を上回ったことが大きな要因ではないかと考えています。つまり、スーパーで購入している消費者にとっては120円という価格は値ごろ感の上限を外れたのではないかということです。


逆に、値上げをしても、売上を落とさない商品もあります。これらの商品は、消費者の値ごろ感が値上げをしても、その上限以内に入っていたいうことです。(逆にいえば、値上げ前であれば、もっと高い価格をつけても売れていたということになります=高くしたら売れなくなるのではないかという恐怖が原因です)。


それらの商品は価値訴求をしているということで共通点があります。
この価値を消費者やユーザーに明確に提示することが重要ではないかと思います。

結論としては、この原材料高を理由として値上げをした場合は売上の減少は避けることができません。商品の価値をいかに消費者やユーザーに伝えるかということが重要で、
「原材料費が値上げしたので、値上げしました」ではなく、「この商品はこういう価値があります。だから買ってください」という発想の切り替えが必要だと思います。


新井会計事務所

スターバックスを考える

あんまりないことなのですが、非常勤先の大学で学生からこんな質問を受けました。

「爛好拭璽丱奪ス”って広告をほとんどやってないのに、なんで有名なんでしょう?」

「………」

この学生は私の弱点を見事についてくれました。

スターバックスはほとんどメディア広告を使っていません。

それでもあれだけのブランド力を持っています。

しかしなぜ?

私の専門からいえば、ブランド構築にとってメディア広告は重要なツールです。

スターバックスはそれを使いませんでした。


あえていうなら、「店員も含めて、店そのものを広告にした」ということではないでしょうか。



ちなみに、私はタバコを吸うのでスターバックスにはほとんど行きません。これも、戦術の一つだと思います。

新井会計事務所

マーケティングの定義(2007)

以前2004年のAMAの定義を紹介しましたが、昨年2007年にAMAでは新しい定義が出されました。

ちなみに、2004年の定義を再掲すると、

Marketing is an organizational function and a set of processes for creating,communicating, and delivering value to customers and for managing customer relationships in ways that benefit the organization and its stakeholders.

でした。

そして、2007年の定義は、

Marketing is the activity, set of institutions, and processes for creating, communicating, delivering, and exchanging offerings that have value for customers, clients, partners, and society at large.

に変わりました。

大きな意味の変更はありませんが、マーケティングの対象がさらに大きく広がったように思えます。

そのため、2004年の定義もそうですが、関係性マーケティング以降のマーケティングの考え方は、本来のマーケティング・マネジメントの拡大適用ではなく、新しいマーケティング・パラダイムに進化していると考えるべきでしょう。

新井会計事務所

??? 後期高齢者医療制度の抗議行動のニュースを見て

今日のニュースの中で、お年寄りが「後期高齢者医療制度」の廃止を求めて、厚生労働省で抗議行動をおこなったというニュースを見ました。

この「後期高齢者医療制度」について、私は医療費の一部を「高齢者の方にも負担してもらおう」という基本的な考え方には賛成なのですが、特に広報の不備が高齢者の方に反発を買っているような気がします。

ところで、このニュースで、抗議行動に参加していたお年寄りのプラカードやゼッケンに「後期高齢者医療制度の廃止」と一緒に、「消費税値上げ反対!」「年金は税金方式で」(見間違えていたらゴメンナサイ)などの文字が躍っていました。

???


この3つは、どう考えても両立できません。

後期高齢者医療制度を廃止すれば、現役世代の負担を増加させるか、税金からの投入額を増やすということになります。その財源はどこから持ってくるのでしょうか?

年金を税金を財源にするとなると、その分の財源はどこから持ってくるのでしょうか?

それは、消費税の値上げしか方法はないと思います。
でも、その消費税の値上げは反対となると、それはちょっと虫が良すぎるのではないですかと思います。





「負担はしたくない。でも、恩恵は受けたい」「カネは出さないけど、サービスは受けたい(またはカネがほしい)という話は、もう通用する財政状態ではないのです。
ちょっと考えればわかることです。


真剣に、社会保障制度や年金制度を維持するためにはどうするべきか、「反対!反対!」ばかり言わないで、考えるべきです。

新井会計事務所

livedoor プロフィール
人気ブログランキング
livedoor プロフィール
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ