愛知県尾張旭市 新井会計のマーケティング・ブログ。

マーケティングとサッカーをこよなく愛する税理士のブログです。

2008年06月

卸売会社のリスクとは〜うなぎの原産地偽装から思うこと

卸売会社の機能に「危険負担」、「在庫負担」があります。

今回の中国産うなぎの偽装は、「危険負担」、「在庫負担」で説明することができるのではないでしょうか。

「危険負担」はマーケティング環境の変化(今回の場合は日本の消費者の中国産離れ)などで、所有している商品価値が大きく変化する危険性への負担のことです。

「在庫負担」は顧客にかわって在庫費用を負担することです。当然、在庫投資は売上に先行しておこなわれるので、在庫を保管することは、その間、費用(仕入れ等)に対する資金の回収ができないということになります。

今回の偽装の中心は生産・加工地の中国から、日本へ加工うなぎを輸入している業者(大きくひっくるめると卸売段階の会社)です。


中国から仕入れた加工うなぎが、マーケティング環境の変化によって、予想通りには売れない。
  ↓
在庫が増える。
  ↓
売上によって、仕入れ(在庫負担)に対する資金が回収できなくなる。
  ↓
資金繰りの悪化。

となってしまったのではないでしょうか。

資金繰りが悪化し、最終的に資金ショートが予想されたとき、座して会社の倒産を待つのか、何らかの方策を打つのかということになります。

この場合の方策は、借入を増やすということも考えられますが、最近は銀行の融資が厳しくなってきているので、資金ショートの危険性のある会社に銀行が増額融資するとは考えにくいのが現状です。

次に、価格を極端に下げて(原価割れしてでも)、損を覚悟で在庫を売るということです。少しでも在庫を現金化して、資金ショートをさせないようにするということです。これをやった場合は当然期間損益は悪化します。
在庫を抱えながら、黒字会社のフリをするよりはマシだと、私は考えています。

しかし、結果的に、この輸入会社は、「悪魔のささやきに」に乗ってしまったということでしょう。
座して倒産を待つよりも、在庫を現金化させる道を選択したまでは間違っていませんが、損切りではなく、偽装という違法行為によって大きな利益を生みながらです。

遅かれ早かれこの会社は倒産していたでしょう。この立場になったとき、あなたが経営者ならどうしますか?



今回のうなぎの偽装でもう1つ感じているのは、報道のあり方です。こちらの事件のほうが「飛騨牛」偽装よりも悪質です。
しかし、経営者がマスコミのインタビューであっさり罪を認めたこと、また、大手水産持ち株会社傘下の卸会社を道連れにしたことなので、その後の報道が、飛騨牛偽装より、扱いが小さいように思えます。
逆に「飛騨牛」偽装のマスコミ対応がひどすぎるのですが。


新井会計事務所


ワンマン社長は会社を潰す!? 

今日のニュースで登場した、NOVAの元社長や「飛騨牛」偽装疑惑の丸明の社長のいずれも、報道によれば、ワンマンで他人の話を聞かない社長であるようです。
また、一代で会社を創立し、そして大きくしたまさに立身出世の人物としても共通しています。

しかし、ワンマン社長の会社は、ひとたび会社が坂道を転がりだすと、それをとめることができないということがよくあります。

NOVAはまさにその典型例ですし、丸明もこのままでいくと会社存亡の危機に直面する可能性があります。

この2社は「不祥事」が招いた下り坂ですが、私が見たきた会社の中にも、会社を取り巻く環境は大きく変化しているのに、依然として「昔取った杵柄」で「俺の言うことを聞いていれば間違いない」とがんばっているワンマン社長がいます。

しかも、ご子息がいて、立派な後継者もいるのに、その後継者の意見も聞かず、「俺のやり方は間違っていない!」と頑張っているのです。

これは、会社にとって、大変な「不幸」です。

会社を継がせるために、ご子息を入社させ、名前ばかりの取締役にして、「俺の言うことを聞いていれば間違っていない」とばかりにやり方を押し付け、挙句に、会社の業績が下り坂になっていても、「悪いのは俺じゃない、(決して任せていませんが)息子に変に任せたからだ」と自分の成功体験を振り回している(つまり決して失敗を認めたくない)ワンマン社長がいます。しかも、これはレアケースではありません。

この場合、坂道を下りきって、どうにもならない状態まで、このワンマン社長が引っ張るのはきわめて危険です。それこそ会社を潰します。

私が、コンサルに入る前提で、契約前に、まずはミーティングでみなさんの意見が聞きたいといったときに、「そんなことをする必要はない」とワンマン社長の一言で契約ができなかったケースが何回かあります。

私の知る限り、それらの会社で業績が上向いたところはひとつもありません。逆に社員からの意見を聞き入れる社長のところは、間違いなく業績は上向きます。

私の体験からも、社長自身が、過去の成功体験は成功体験として、他人の意見に耳を傾けることができることが、社長にとって重要なスキルではないかと思います。


新井会計事務所

またもや! 飛騨牛偽装について考える

ここで主張したいのは、飛騨牛偽装などの疑惑についてではありません。

「記者会見」についてです。

あの記者会見のやり方では、マスコミの格好の餌食になります。

もちろんニュース番組で放送されるのは、長時間の記者会見の一部に過ぎません。ですから、それを意識しながら記者会見は進行しなければなりません。

まず第一に服装がラフすぎます。少なくてもスーツでネクタイ着用でなければなりません。いい印象を与えるためにはまず服装からです。
第二に、自信満々な態度が逆に不遜な態度に見えます
そして、最悪なのは、すべての責任を社員のせいにしようとした発言です。

これでは、次から次へと内部告発が出てきます。現に、今日の昼のワイドショーでは「元工場長」が生でインタビューを受けて、かなりきわどい発言をしていました。


今回の「飛騨牛の偽装疑惑」は「飛騨牛」ブランドに影響を与えかねません。そのため、生産者や他の卸・小売業者に迷惑をかけることになります。

今からでも遅くないので、「飛騨牛」ブランドのためにも、自社のためにも、パブリシティの専門家をつけるべきです。


新井会計事務所

NHKの検証番組を見る

録画をしてあった、先週の月曜日に放送された職員によるインサイダー取引の検証番組を見ました。

見た感想は「…………」

「この番組を見てコメントをください」という依頼を受けていたこともあって、真剣に見ていたのですが、何か釈然としないものを感じただけで、ほかに感想を求められても、「別にない」としか言えません。

やはり、NHKは不祥事を起こして、視聴者に対しての信用を失っても、組織がなくなったり、劇的に変化が起こるということがありえないからではないでしょうか。だから、説明に悲壮感がなく、見ている側も「あーそうですか」と納得するしか仕方がないのです。

NHKは検証番組をつづけ、今後の取り組みをチェックしていくとしていますが、「のどもと過ぎれば、なんとか」にならないようしてほしいと思います。


新井会計事務所

カップめんの価格について考える。

livedoor ニュース


今日、某スーパーで、PB(プライベートブランド)流通企業が掲げる独自ブランド)とNB(ナショナルブランド:製造企業が掲げるブランド)との価格差を確認していたところ、20〜30円ぐらいというところでした)

これぐらいの価格差だと、消費者はキムタクがCMに出ているカップめんと、ほとんど広告されないPBのカップめんのどちらを選ぶでしょうか?

1 68円(PB) VS 88円(NB:キムタク)

2 88円(PB)VS 108円(NB)

値上げ前は、上の価格設定になっていたかと思います。現在は下の価格設定です。

同じ価格差であったとしても、かなり消費者の心理的ものは違うものとなります。

まず、端数価格です。これは価格の末尾の数字に8とか9がついていると消費者は最大限値下げをしていると感じるという心理的なものを利用する価格設定で、特に大台割れ(98円、998円、9980円……)には有効だとされています。
そのため、NBの価格が100円の大台を割っていないのは、消費者に抵抗感を与えている可能性があります。

また、この100円を割っている価格が、スーパーでカップめんを買う消費者にとっては、カップめんの値ごろ感の上限ということもいえます。つまり、100円の大台を超えることは消費者が購買しようという価格帯を越えてしまって、急激に売上が減るゾーンに入っているということです。

もう1つは、マスコミ報道の影響です。マスコミが「値上げした!値上げした!」と報道すると、それが消費者に記憶され、実際店頭で価格を見ると「高い!」という判断をしているのではないかと思われます。

カップめんに限らず、他の商品でも、価格差は以前とほとんど変わらないのに、PBブランドにシフトしていると商品は多くあると思います。
ただし、PBブランドでは代替できない「価値」がある商品は、値上げをしても、売上が落ちないときいています。

いま、カップヌードルが、あえてキムタクで「環境」をキーワードにCM展開しているのは、「価格」や「味」「便利さ」といったカップめんの従来あったイメージ属性とは別の価値観を付け加え、「価格」以外のところに消費者の目を向けさせようとしているのだと思います。


今回はスーパーマーケットでの実売価格で考えてみましたが、カップめんの流通チャネルの大きな割合を占めるのはコンビニエンスストア・ルートなので、こちらについても次回、書きたいと思います。
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