昨日のテレビ東京系「ルビコンの決断」という番組(http://www.tv-tokyo.co.jp/rubicon/backnumber/090604.html)で、日清食品創業者・安藤百福さんが取り上げられていました。


昨日の番組は、食の安全とリンクさせて構成されていたので、なぜ、「油で麺を揚げる」という特許を開放したのか、そして、品質保持のため製造年月日の印字や小売店への陳列指導などを取り上げていました。


1958年にチキンラーメンは誕生しました。


当時の日本では画期的なイノベーションだったのです。


「イノベーション」は日本語で「技術革新」に訳されますが、私は「新たな価値を消費者にもたらすもの」だと考えています。


製品とは、消費者やユーザーのニーズに対して、企業がいかなるベネフィット(便益)を提供することができるかが中核であると考えています。


なので、この製品を使うと、「どんな便利なことがあるのか」「どんなことをしてくれるのか」などなど、消費者やユーザーのニーズに対してのどんな問題解決ができるのかということが明確でなればなりません(製品コンセプトともいいます)。


「イノベーション」は、その便益によって、消費者やユーザーの何かが大きく変わるようなものと考えています。


チキンラーメンは、少し前までカップヌードルのCMで使っていましたが、「Freedom(自由)」です。


いつでも、簡単に、お湯とどんぶりがあればすぐできるチキンラーメンの開発は、「食事を作るという」わずらわしい行為からの解放(自由)を意味しています(カップヌードルはさらにそれが進化したものです)。


製品を開発するということは、消費者やユーザーに新しいベネフィットを提供するということです。


画期的なイノベーションはなかなか生み出しにくい今日ではありますが、


イノベーションにこだわらず、「こういうことが問題なんだけど(ニーズ)」→「これを使えばこんな便利なことがありますよ(便益)」ということを提供することができれば、それは、「売れる新製品」ということになります。


もちろん、既存製品でも、異なるターゲットや違った用途を考えれば、新たな便益を提供することができるかもしれません。


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