他のマーケターのブログを拝見していると「マーケティング研究者が書いている難解な論文は実務に役立たない」と断言されている方がみえます。
果たしてそうなのでしょうか。
確かに難解な論文は、「研究者くずれ」の私でも意味がわからない時がよくありますが、
ただし、それが全く実務に役立たないかといえばそうではありません。
研究は実務の後追いになることが多いので、「何でいまさら」的なことがよくおこりますが、
実際起こったことを、理論とすり合わせたり、実証したりすることによって明確なモノが見えてくることがよくあります。
現在のマーケティングの理論もそのように構築されています。
ただ、マーケティング研究者の中には、「研究が実践に役立たない」といわれていることを意識している研究者も多く、
たとえば、岩波新書の石井淳蔵先生の「ビジネス・インサイト」という新刊などは、できるだけ簡便に書こうという意識が見えます。
ビジネス・インサイト―創造の知とは何か (岩波新書)
著者:石井 淳蔵
販売元:岩波書店
発売日:2009-04
おすすめ度:
クチコミを見る
この本の内容については、また後日書きますが、
石井先生はマーケティング研究者では超有名人の一人で、書かれた論文は超難解なものが多い先生です。
その石井先生が、「こんな書き方をするんだ!」という印象です。
(私がこんな文章を書いたら、おそらく師匠におこられます。)
マーケティング研究者が実務の方によっていくことについては、賛否があるように思えますが、
少なくとも、研究の成果を、実務にも役立てようという努力はしているということです。
研究者の論文は役に立たないと、はなから思い込まないで、一度、触れてみるのもいいかもしれません。
ブログランキングに参加しています。
↓
にほんブログ村