島田紳助さんが引退してしまったので、この番組がどうなるのかわかりませんが、
訴訟国家ではない我が国で、この『行列のできる法律相談所』は、「訴えてやる!」を身近にしたという点では、
功罪のある番組だったと思います。
最近は、フリートークの時間が長くなって、法律相談はメインではなくなっていたようですが、
軽微なことでも「訴えてやる!」とVTRで、最後の決め言葉に使い、
さらに、パネラー弁護士が「ひょっとすると勝てるかもしれない」というコメントを出せば、
いままで法律と無縁だった人たちが「なるほど」と納得し、
気に入らなければ、何でも訴えればいいと、そして、訴えれば勝てると錯覚をしてしまっているような気がします。
もちろん、必要なことは訴えるべきですが、
なんでも、かんでも、「訴えてやる!」は、どうなんでしょう。
しかし、最近は弁護士業界も厳しいからか、それを、受任する弁護士さんもいるようで、
法律的な解決は「当然」無理な案件を、当事者の間に立って、調整をして、なんとか解決に持っていったら、
今度は、利益相反だといわれ(仲裁で相手側には弁護士がつかないので、相手側の話を聞いて、そのうえで、両者の意見調整をしただけなのですが)、
「カネを払っているのは私なのに、なんで、相手の味方をした!」というわけで、
今度は「カネ返せ!」
その時の手段が、「弁護士協会に訴えてやる!」
この弁護士さん、付き合いきれないのか、早く縁を切りたかったのか、本当に後ろめたいことがあったのか、そそくさとおカネを返してしまったのです。
これがよくなかった。
それからは、自分のいうこと(理不尽な要求)をきかないヒトには、「訴えてやる!」が常套句になり、
出入りの銀行には、「銀行協会に訴えてやる!」
税理士には、顧問料も払わずに、「経理士協会(税理士ではありません)に訴えてやる!」を連呼。
それでいうことをきかせようとしているのですが、
さすがに、ドン引き。
そんなことを言われて、仕事を継続するヒトはいないでしょう。
「訴えてやる!」も、必要なときだけにしましょう。
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