発売前から、何かとおさがわせの「アサヒドライゼロ」が今日発売だそうです。
ノンアルコールビール市場は、キリンが09年に「フリー」で市場を開拓して以来、市場が拡大している市場です。
このノンアルコールビール、発売当時は「ビールを飲みたいけど、飲めないヒトに」というシーンを想定して、ビールの代替品という機能を前面に出して、消費者に浸透させたのですが、
各社のCMを視ていると、すでに、ノンアルコールビールというカテゴリーは消費者の中に確立し、競争は第2段階に入っていると思われます。
つまり、訴求方法が、すでに、シーン(こういう時に飲む飲み物ですよという)の訴求に加え、他の機能、特に「味」という本質的機能の訴求に競争が移っています。
ノンアルコールビールは、キリンフリーが市場を開拓した後、各社が追随するいつものパターンですが、
シェア争いは、今回は、サントリーが、先行するキリンをとらえ、現在、「オールフリー」がこの市場の約半分のシェアで、キリンが38%、サッポロが10%という構成で、ここまで苦戦しているのが、アサヒで、わずかの2%シェアしかありません。
ここまでのサントリーの成功要因は、ポジショニングの取り方が絶妙ということです。
オールフリーのCMを視ていると、ご飯を作りながら飲んだり、外でのんびり飲んだりと、新しいシーンの提供とともに、味も「気持ちいのどごしとうまみがありながらすっきり飲めるあじわい」(ビールを飲まない私にはさっぱり意味はわかりませんが)でしかも、糖質、カロリー、アルコール0とサントリーお得意のパターンで訴求しています。
ポジショニングマップを想像するだけでも、見事にはまった、というところでしょうか。
他方、アサヒですが、東日本大震災による工場の被災という要因もありますが、先行するキリンフリーに、同じポジショニングによるガチンコ勝負を挑んだのが、失敗の一因のような気がします。
そして、今度は、スーパードライもどき(失礼かな)で、スーパードライの成功体験をもう一度という作戦に切り替えたわけです。
公開されたCMを視ると、石川遼君起用し、スーパードライのCMを少し、ポップにした感じで、「これスーパードライのCMじゃん」と言ってもおかしくないつくりで、
スーパードライユーザーがビールを飲めないときに他のノンアルコールビールに浮気しないようにするのが目的じゃないのかと思われるくらいです。
ニュースリリースにも製法や味の説明はあっても、シーンの説明はありません。
このスーパードライもどき作戦成功するのでしょうか?
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