韓国のLGが日本のテレビ市場に再参入するそうです(http://www.lg.com/jp/index.jsp)。
LGは2005年から日本で小型の液晶テレビを販売していたが、ブランドイメージを確立できず、08年にいったん日本市場から撤退しています。
しかし、その後参入した携帯電話市場では若者を中心にLG製が浸透し、今回は地デジ導入前で、市場規模が膨らんでいるテレビ市場に満を持して再参入ということになります。
日本の消費者は、日本の家電メーカーへのブランドロイヤリティが高く、これまで、技術的には遜色のないLGやサムソンが参入しても、少し安いぐらいなら、日本メーカーを選択するという購買行動をとっていました。
しかし、これだけ、韓国メーカーの躍進をニュース等で報道し、昨日のLGの記者発表(パブリシティ)も多くのマスコミが取り上げたということは、いよいよ韓国メーカーが日本で成功するための下準備はできたととも言えます。
しかも、今回はテレビ市場の本丸といえる分野での勝負ですので、相当の自信があるといえます。
今回、LGが成功するのではないかと思う理由としては、「ブランド・ロイヤリティの崩壊」があります。
以前であれば、「私はソニー製しか買わな」とか「パナソニック製しか買わない」などといったブランド・ロイヤリティの高い消費者が多かったと思います。
なので、ブランド・スイッチへの障壁は高かったといえます。
しかし、家電量販店で、ずらっーと各社の製品が並び、安易に比較できるようになり、
にもかかわらず、製品の品質、性能、デザインなどによる差別化がほとんど消費者には分からないのが現状です。
そうなると、消費者の選択基準はわかりやすい差別化要因に集中することになり、画期的な差別化要因がない場合は、「価格」というもっともわかりやすい差別化要因に集中することになります。
あとは、「韓国製は日本製よりの性能がおちる」という誤解さえ、マスコミをうまく使って解けば、よっぽど日本製にこだわる消費者(伝統を重んずる消費者)以外は、韓国製でも気にせず購入するでしょう。
今回LGの再参入が成功すれば、いよいよブランド・ロイヤリティ信奉は崩壊するという仮説が、正しいことを証明することになります。
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