パルコVSイオン・森トラストの乗っ取り劇は、パルコの平野社長の退任で、両社が鉾を収めるカタチで一応の決着となった。
そして、今後は、具体的な業務提携の協議に議論が移る。
イオンは、郊外型の、大型ショッピング・センターに強みがあり、パルコは、都市型の商業施設で、出店しているブランドのオリジナリティが強みといえる。
イオンは、郊外型の出店では、成長の限界が来ており、都市部への小スペースの出店などの政策にシフトしつつあるが、都市型商業施設(ビブレがあるが)は、強いとはいえない。
そこで、若者層などに人気があるパルコとの提携は、イオンの弱みを補う上でメリットがあると考えたと思われる。
しかし、パルコ側は、かねてから「イオンとの協業メリットは小さい」と主張しており、イオンとの提携でのメリットはスケールメリット以外は考えられず、パルコに出店しているブランドを、ビブレなどにも出店させれば、それこそパルコのブランドイメージを損なう危険性のほうが高い。
今回の提携は、イオン側に理があるのみで、パルコが頑なに拒否してきている理由はよくわかる。
しかし、もともとは経営者が、大株主である森トラストを怒らしたことが大きな原因で、イオンにはその間隙を突かれたかたちなので、平野社長が経営責任を取るのはやむを得ないだろう。
しかし、カルチャーが大きく異なるイオンとパルコの提携は、そう簡単にはいかないと考えられる。
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