愛知県尾張旭市 新井会計のマーケティング・ブログ。

マーケティングとサッカーをこよなく愛する税理士のブログです。

流通

イオンはなぜパルコをほしがるのか?



パルコVSイオン・森トラストの乗っ取り劇は、パルコの平野社長の退任で、両社が鉾を収めるカタチで一応の決着となった。


そして、今後は、具体的な業務提携の協議に議論が移る。


イオンは、郊外型の、大型ショッピング・センターに強みがあり、パルコは、都市型の商業施設で、出店しているブランドのオリジナリティが強みといえる。


イオンは、郊外型の出店では、成長の限界が来ており、都市部への小スペースの出店などの政策にシフトしつつあるが、都市型商業施設(ビブレがあるが)は、強いとはいえない。


そこで、若者層などに人気があるパルコとの提携は、イオンの弱みを補う上でメリットがあると考えたと思われる。


しかし、パルコ側は、かねてから「イオンとの協業メリットは小さい」と主張しており、イオンとの提携でのメリットはスケールメリット以外は考えられず、パルコに出店しているブランドを、ビブレなどにも出店させれば、それこそパルコのブランドイメージを損なう危険性のほうが高い。


今回の提携は、イオン側に理があるのみで、パルコが頑なに拒否してきている理由はよくわかる。


しかし、もともとは経営者が、大株主である森トラストを怒らしたことが大きな原因で、イオンにはその間隙を突かれたかたちなので、平野社長が経営責任を取るのはやむを得ないだろう。


しかし、カルチャーが大きく異なるイオンとパルコの提携は、そう簡単にはいかないと考えられる。


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三菱系食品卸4社統合へ〜卸も売上2兆円企業誕生か


三菱商事は29日、総合食品卸大手の菱食など食品流通子会社4社を経営統合させると発表しました。


経営統合が実現すれば、売上高で2兆円を超え、食品流通では国分、日本アクセスを抜き、国内最大手となります。


これにより、バイイングパワーが増し、メーカーとの交渉力が強くなりことはじめ、食品、酒類、チルド食品、菓子などフルラインで対応することができることにより、小売に対する企画力も増すことになります。


この経営統合が、卸同士の合従連衡の呼び水になるにとどまらず、中小メーカーの経営統合など様々な局面で、「規模が勝負」いうことになってくるものと予想されます。



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コンビニは便利さか、価格か。



日本フランチャイズチェーン協会が20日発表した「コンビニエンスストア統計調査月報」によると、


10月の主要コンビニエンスストア11社の既存店ベースの来店客数は11億319万人(前年同月比−2.8%)と4ヶ月連続のマイナス。また既存店ベースの平均客単価は558.8円(前年同月比−2.8%)と11ヶ月連続のマイナス。既存店ベースの売上高は6,165億円(前年同月比−5.5%)と5ヶ月連続のマイナスとなりました。


10月は台風など天候不順もあり、それが来客数に影響したと分析されていますが、


問題は客単価の下落。


コンビニエンスストアは、顧客のさまざまな「便利」というニーズを追求し、それを実現することによって成り立っているビジネスモデルです。


つまり、顧客は「価格」を気にせず、「便利」なので利用するということが、これまでの前提です。


しかし、「節約志向」という「価格」によるコンビニ離れが始まっているようです。


それを食い止めるため


最近のコンビニでは、低価格のPB(プライベートブランド)や、NB(ナショナルブランド)の一部商品の値下げが始まっています。


しかし、特にコンビニで買う商品は10円、20円の価格差で購買選択が影響する商品が多いことから、客単価にも影響すると考えられます。


また、低価格品を置くことは、競合店舗同士の競争は優位に働くかもしれませんが、スーパーやドラッグストアなどの異業種間での競争では、価格面では不利です。


それでも、価格での購買誘引をしなければならないところにコンビニエンスストアの今後の発展が難しいことを示唆しています。


今後はどのような発展を目指すのか、各社の動向に注目です。


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イトーヨーカ堂が上期初の営業赤字〜GMS業態は限界か


セブン&アイ・ホールディングス傘下のイトーヨーカ堂は、2009年3〜8月期決算で上場来初の上期営業赤字に転落しました。


イオン傘下のGMS事業も、大幅な減益となっており、両社とも、既存店のスクラップや業態転換がさらに進むと考えられます。


GMS事業は、ワンストップショッピングで食品から衣料、生活雑貨などすべての商品を取りそろえることによる消費者の利便性と、


百貨店業態とは異なり、集中レジ方式やチェーンオペレーションによる価格力や商品力によって消費者のニーズにこたえてきたことによって成長してきた業態といえます。


イトーヨーカ堂の今回の営業赤字は、食品は対前期比1.4%減と、健闘しているものの、衣料が同9.5%減、住居が同7.4%減と大きく落ち込んだことが原因です。


これまでであれば、利益率の大きい衣料、住居関連商品がGMSの利益を支えていたのですが、それが逆に足を引っ張る形になっています。


今後、セブン&アイやイオンがどのような未来図を描くか注目です。


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ダイエー22年2月期決算予想を下方修正〜ついに売上1兆円を下回る。



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あのダイエーが、2010年2月期の決算予想で、ついに売上が1兆円の大台を割り込むという業績見通しを発表しました(http://www.daiei.co.jp/corporate/index.php/release/lists)。


もちろん、今のダイエーはイオングループに入り、昔のダイエーとは違いますが、「流通業界の革命児であったダイエーが……」という思いです。


私は今でもがダイエーの創業者である中内功さんは尊敬する経営者の一人です。


中内さんの持つ、流通業界に対する考え方、先見の明、行動力など、どれを見ても、今でもハッとさせられるようなものがあります。


先日、ユニクロの柳井さんが、ファーストリテイリングの売上5兆円を目指すと発表している記事で見た時に、


中内さんが、ダイエーの売上が1兆円を超えた1980年に、「売上4兆円を目指す」と宣言していたことを思い出しました。


そして、ダイエーは、その宣言どおり多店舗化、さまざまな形態の店舗展開、異業種への参入などの方法で規模を拡大していきました。


2000年代に入り、坂道を転がるように、規模を縮小しています。


その理由はいろいろ考えられますが、一言で言うなら、ダイエー(中内さん)が作ったビジネスモデルが時代に合わなくなった部分があったということでしょうか。


そして、それを修正することができなかったということです。


しかし、私は中内さんを尊敬するのは、その経営手腕とともに、先見の明です。最後のところでは見誤りましたが、彼が流通業界に持ち込んださまざまなビジネスモデルは今でも有益なものも多く、高く評価されるべきだと思っています。


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本名:新井 亨(あらい とおる)
事務所概要:新井会計事務所(愛知県尾張旭市緑町緑ヶ丘122-93)

http://www.arai-smaoffice.com/











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